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ゴミの展覧会

 長年、電気関係の工作をしてきたので、沢山のジャンク部品があった。古稀を迎えるに当たって、その大半を処分してしまった。中には、しまったと言うのもあった。私がこの世から消えてしまえば、部屋にあるものはすべてゴミとなる。それは亡くなった親父の経緯からも明らかである。私も同じことだ。
 私にとっては宝物でも第三者から見れば、全くのゴミの山でしか無い。そこで、その宝の一部をホームページに残しておこうと考えた。まあ、私がいなくなれば、このホームページも消えてしまうのかも知れないが。
 部品や測定器を見ると、それを買った当時を思い出してひどく懐かしい。それではゴミの展示会。

これは部品では無いが、ずっと以前、小学校時代を思い出し、ふと作りたい気持ちになった。それでキットを買って作ったもの。それは30年位前か。捨てがたく書斎の棚に今でも飾ってある。小学校四年の時の、このモーター作りから、私はラジオ少年に向かうことになった。

懐かしい真空管。まだ沢山残っている。左から6AV6,5MK9,6146B,6146B,S2001,12AX7,6BA6。
さすがにST管はもう残っていない。全部ゴミとして出してしまったからだ。屋根裏を探せば、まだ残っているかも知れないが。6BQ5一本でモスクワと交信したことがあった。真空管は赤いヒーターが見えて見ていても神秘的にで楽しかった。

 巨大な真空管572B。知る人ぞ知る真空管。今でも売れば、かなりの値段が付くらしい。欲しい人にとっては垂涎の品物。リニヤアンプの終段に使われていたもの。このトランスもあったのだが重くて邪魔になり、ゴミとして出してしまった。3000ボルト出力の巻き線があった。

トリオの周波数カウンタ。今はどのトランシーパにも周測は内蔵されているから、使うことは無くなった。それに気の利いたテスターなら、今は周波数測定も出来るのがある。これも立派なゴミである。

テスターは何個買ったことか。真ん中のはデジタルだが使いにくい。左のはクランプメーター。

三現象オシロスコープ。これはマイコンをやってる時に役だった。後はテスター並みによく使っていた。馬鹿でかくて置き場に困る。画面は大きいので見やすかった。超優秀な粗大ゴミである。

これはそんなに古いものでは無い。十数年前位か。カムバックするに当たって購入したアンテナアナライザ。アンテナインピーダンスを直接測定できるのはありがたい。昔はSWRメーターをよく使っていた。これも新しいアンテナを立てることは今後無いだろうから、使うことは二度と無いだろう。

左は電子電圧計。5HZから1MHZの電圧を測定できる。右は低周波発信器で、結構使った。退職してから耳が悪くなり、その時にどの音域が聞こえないのかをこの低周波発信器で調べた。こんなとこで役立つとはまさに想定外だった。オーディオを作る人には今でも必要品かも知れない。見た目よりも大きな測定器である。

泣く子も黙るクリスタルフィルター。東光のメカフィルが高くて手に入らなかった恨みは今でもある。これはトリオのトランシーバに付いていたもの。

VFOが無かった時代に買い集めたもの。時代と共にだんだんと小型になっている。いまでも発振すると思う。まあ、周波数は若干ずれているかも知れないが。

終段のタンクコイルと高耐圧バリコン。これが昔はなかなか手に入らなかった。タイトバリコンは3000ボルト耐圧。左端はチョークコイルでこれもいくつか製作したが巻き方が難しかった。

愛用のテーブルソー。これを買ってからは手引きののこぎりを使う気がしなくなった。きわめて便利。しかしこれも私が居なくなれば粗大ゴミになるしか無い。

 これは見たとおり、ゴミでは無い。私のローカル、赤城山である。私が死ねば、この青空に消えていくことになる。骨は谷川岳の沢にでも散骨してもらいたいと思っている。
 この世にあるものは、すべてゴミなのかも知れないと、最近ふと思った。 

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 全波整流器。昔はシリコン整流器が高くてこんな便利なものは手に入らなかった。シリコンを4個も買ってきてブリッジを作ったものだ。真空管時代は考えられもしなかった。これが今は簡単に一個の部品となってしまった。
 部品箱にごろごろしているが、すべてゴミ。 

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